サステナビリティの基本的な考え方

持続可能な社会の実現に向けては、社会経済活動の基盤となるインフラの整備も重要な要素であり、SDGs(持続可能な開発目標)の目標の一つにも掲げられております(目標9)。当社グループは、証券・金融市場のインフラを支える企業として貸借取引業務をはじめとする様々なサービスを提供し、証券・金融市場の流動性向上と市場参加者の利便性向上に取組んでおり、こうした活動を通じて、持続可能な社会実現に向けて、同様な取り組みを行う市場参加者への支援も含め、その一翼を担うことを目指しております。
当社グループは、様々な状況に置かれても業務を安定的に運営する体制を構築することが、証券・金融市場のインフラを担うものとして重要であると考えております。そのためには、狭義の災害対策だけではなく、事業基盤の安定性と高い信頼性を確保することも重要であります。
また、当社グループがこれまで培ってきたノウハウなどを活用することで貢献することができる課題もあると考えております。
このような観点に立ち、現在認識している重要課題(マテリアリティ)は次のとおりです。当社グループは、これらの重要課題(マテリアリティ)に対し、当社グループに期待される役割を認識し、今後の社会環境の変化にも柔軟に対応しつつ、各種取組を進めてまいります。
 

当社が認識している重要課題(マテリアリティ)

分類

項目

課題

気候変動

環境負荷軽減の推進

教育

金融経済教育活動の推進

学術研究活動の推進

人材

ダイバーシティの推進

人材育成・確保、働きやすい職場の整備

人権

人権尊重、差別禁止、多様性の尊重

各種ハラスメントの禁止

資本市場

証券・金融市場のインフラとしての機能の充実

海外の証券・金融市場インフラへの貢献

G

コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスの継続的な改善

BCP

災害等の影響を受けない安定した業務の運営

コンプライアンス

高いコンプライアンス意識に基づく業務運営

リスク管理

リスクアペタイト・フレームワーク(RAF)の運営

重要課題に対する具体的な取組み

分類

課題

取組み

環境負荷の低減

節電、環境負荷を意識した会社設備の整備

社内の各種業務のペーパーレス化の推進

TCFD提言への取組み

金融経済教育活動の推進

東京大学工学部での「金融・証券市場と産学連携」をテーマとする講義の実施

信用取引に関する各種セミナー等の実施

学術研究活動の推進

東京大学との共同実証研究(分散型台帳技術を活用したセキュリティファイナンス取引)

海外の証券・金融市場インフラへの貢献

インドネシア証券金融への技術協力および出資

従業員の多様な働き方の実現

出産・育児、介護への支援

  • 全社的なテレワークの導入
  • 社員エンゲージメントの把握

G

コーポレートガバナンスの強化

指名委員会等設置会社として、ガバナンスの充実を図っている

  • 取締役の過半数は独立社外取締役
  • 取締役会議長および三委員会委員長は独立社外取締役
  • コーポレートガバナンスの諸課題にスピード感をもって取組むため、専担部署を設置

リスク管理

RAFを導入し、経営管理とリスク管理を一体として行う体制を整備

BCP

証券・金融市場のインフラとしての安定的な業務運営のため、BCP体制およびサイバーセキュリティ体制の強化を継続

コンプライアンス

マニュアルの整備、コンプライアンス強化月間を設定